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「あまり、距離をつめない方が良い」
いつの間にか隣に立っていた松瀬くんに目を向ける。
「なに、距離って?」
「芽愛里のことで頭がいっぱいだ」
「明日麻くんのこと?」
「そう」
丸眼鏡の向こうから、ちらり私へと視線を向ける。
松瀬くんは生きている人の意識を感じることができる、みたいだけど。
「触れなくても分かるの?」
「強すぎる念は感じる」
そうなの?
新たな情報に私はちょっと興味を抱きながらも「強すぎるって」、言葉を繋げる。
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