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この世界に別の世界があるんだとしたら、それはどんな世界なんだろう。
人は夢見る生き物だから、あるとすればそこはきっとこの世界よりもすばらしい世界なのだと信じるだろう。
でも、それはその別の世界の住民も同じだろう。
きっとここより良い世界がある。
きっともっと素晴らしい居場所がある。
きっともっと幸せになれる。
人間は欲深いというけれど、人間は夢を見ているのだ。
夢に果てなどあっては夢だと分かってしまうので、
人は常に夢とはわかりにくい夢を見るのだ。
だから常々、人は夢を夢と忘れてしまうこともある。
世界を忘れ、夢に生きる。
夢と忘れ、現実に生かされる。
自ら作った世界の出口すら忘れてしまうのだ。人間は。
何とも愛らしいじゃないか。
愛しい生き物だ。
そう思わなければ、やっていけない。
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