Ⅰ 雑踏

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「智雪が一日も早くその人に会えますように」  ようやく言えた言葉を、心から祈るように呟く。目の前にいる野上の中でどんな変化が訪れたのかも知らず、 「・・・ありがとう」  智雪は何もかもを包み込んでしまいそうな、彼女が焦がれたとてもやさしい穏やかな目をして・・・微笑った。
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