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「まさにそんな雰囲気だったよ。
地下墓地、秘密結社、黒魔術、生贄にされる俺ってイメージが浮かんで、慌てて出口を探したんだ。
逃げようとしていることを察知した数人が俺の方に駆け寄ってきて腕を掴んだ。
そいつらに「落ち着け」と言われてローブの中の顔をよくよく見てみると、さっきまでブラスリーで一緒に飲んでいた男たち三人だったんだ!
つまり最初から狙われていたってことさ。
俺は顔面蒼白で彼らの腕を振り払って走り出し、長い長い螺旋階段を一度も振り返らずに一気に昇った。
まるで悪夢を見ているかのような気分だったよ。
ようやく外に出ると一緒に来ていた友達二人が待っていて、「遅かったじゃないかはぐれて寝ているのかと思ったよ。他の三人はとっくに帰ってしまったよ」と声をかけてきた。
俺はもう汗だくで息も絶え絶え。
ちょうど今みたいにね。
ようやく息を整えると二人に事情を説明したんだけど、夢でも見たんだろうと笑われて終わったよ。」
「私もお友達の意見に一票。」
「ひどいなぁ!」
彼は私の両腕を押さえつけて少しずつ速度を上げて行った。
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