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 部屋の大掃除をした。布団を干して、カーテンレールの上も窓も拭いて、床に掃除機をかける。床の水拭き・カラ拭きも忘れない。  いらないものを分別してゴミ袋に入れ、ゴミの日をまつ。  それだけでもだいぶすっきりしたけれど、物が多い私の部屋のゴチャっとした印象はなかなかホコリのようにぬぐい取れない。  ならばもっと捨てるしかない。  私は捨てる対象から完全に除外していた、本棚からもはみ出している本の群れに目を向けた。  本は一応売れるからそのまま捨てるのはもったいない。大した金額にならないとは知っているけれど、気持ちの問題として本を捨てるという行為に抵抗があるというのもある。  埃をかぶったボロボロのキーホルダーとか、いらない雑誌の付録はすぐに捨てられるのに不思議だ。
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