かけて欲しい言葉をくれる人は特別…じゃない場合もある

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「この事、他の人には…」 「話していません。話しても信じて貰えるか…」 「…じゃあ…どうして…俺に話してくれたの?まぁ…教えろって言ったのは俺だけど…」 「辛い思いをさせてしまいましたし…貴方が知りたいと言うなら…その権利があると思いました」 「…そっか…」 「…でも…そんなのは建前で…貴方ならこの話を信じてくれるのではないかと…そう…思ったんです…。クラスで親身になって…私の話に耳を傾けて下さる貴方ならと…」 「…エレル…」 「しかし…貴方の優しさに…これ以上甘えるわけにはいきません…さ、保健室に行きましょう…念のために用意してあった着替えが役に立ってしまいましたね…私に掴まって下さい」   「…エレルは…俺がこうなるって…わかってたの…?」 「…ならなければ良いと…思っていました…」 「…そこは嘘でも“知りませんでした”って言わなきゃダメでしょ…俺…エレルに良いように使われてるんだって思ってた…でも役に立てるなら良いやって…でもさ…エレルはちゃんと理由を話してくれた…俺の事…利用してたんじゃなくて…頼ってくれてたんだよね…?だって…どうでも良いなら理由を話す必要なんてないんだし…」 「…小日向さん…信じて下さるんですか…?」 「もちろんだよ!だから…その…これっきりなんて言わないでよ…俺、もうエレルの役に立てないのかな…?」
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