煉獄の巫女、猛る!

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ーーー徳島の地獄世界。 禍々しい瘴気(しょうき)が漂う。 『生身の人間だ!』 『しかも年端もいかぬ少女だ!』 『二度も生身の女の子が来るなんて俺達ゃついてるぜ!』 地獄にいる自縛霊達は地獄を歩く小夜子に向かい囁きあっている。 (おめでたい地縛霊達(おとこたち)ね、聞こえてないと思ってるのかしら…) アリスや結愛などの普通の人間には聞こえないが霊感の強い小夜子には霊達の声はしっかりと聞こえた。 あと、醜悪な姿も見えたが小夜子は表情も変えず、あたかもそこには何も見えなく、聞こえないかのように颯爽(さっそう)と歩き続けた。 しかしその地縛霊達は悪霊、相手の運気を狂わせ、それを餌にしているのでこのまま小夜子を見過ごそうともしなかった。
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