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デート前日
春です。
はぁ~・・・。
あ、ため息ついたら幸せ逃げちゃうかな。
でも本当に逃げちゃいそうで怖い。
柊さん、私のことどう思ってるんだろう・・・。
うぅ~暗くなっちゃう。
千夏は気にしすぎって言ってたけど心配。
人を好きになるのは久しぶりだから怖じ気付いてるのかな?
前に付き合ってた優ちゃん(ゆう)とは割りと直ぐに付き合いはじめて1年持たないで別れちゃったし、
柊さんとは付き合えるなら長く付き合いたい。
…付き合えるといいなぁ…。
と言うかずっと一緒に居られたら・・・。
はぁ~まだどーなるかわかんないのに・・・
・・・なんか・・・フラれそう~。
とぼとぼ駅から歩いていると
「春ちゃん」
振り向くと柊さん!!!
キャー今日もかっこいいです!
あ、挨拶かえさなきゃ!
「こんばんは。今帰りですか?」
「うん、春ちゃんもお疲れ様。」
「はい!」
あー笑顔!かっこいい!幸せ。
柊さんの笑顔には今迄の悩み、無くなる威力があるかも!
あ、見とれちゃった。
首を傾げてる柊さんかわいい!
って見とれすぎ!
ちょっと小走りで柊さんに追い付く。
柊さん背も高いし足も長いから、私は並んで歩くのがちょっと大変。
つまずいて思わず柊さんのジャケットにつかまっちゃった。
ごめんなさい。
びっくりした顔で私を支えつつ
「ごめん、歩くの早かったね。たまに友達にも注意されるんだ。大丈夫?」
と、立たせてくれた。
つかまれた腕が熱をもったみたいになって、もっと触れてほしい。
顔が熱い!恥ずかしい!
意識しすぎって思われちゃうよ~!
そんな私を見て柊さんは一瞬目線をそらし
「そんなかわいい反応されたら私まで照れるね。」
と笑ってくれた。
!!やっぱり柊さん好き!!
好きが止まらない。
「ゆっくり歩こう、今日は送っていくね。」
え?うれしいけど、明日も仕事なのに・・・
そう言うと笑って
「気にしすぎ、まだ早い時間だし大丈夫だよ。」
そう言って並ぶと、さっきよりゆっくりしたペースで歩いてくれた。
柊さんは一緒に居るとすごくドキドキするのに、安らぎも与えてくれる人だ。
なんか柊さんは、あたたかい。
L◯NEとかでは、素っ気ない感じがするけど。
会ってると優しさを感じる。
何も言わなくても目が合うと笑顔をくれて、私に合わせた歩調で歩いてくれる。
あぁそっか。
この穏やかな空気が柊さんをこんなに好きになった理由だったんだなぁ。
もう少し一緒いたいなぁ・・・。
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