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心の準備が・・・
柊です。
告白の決心をして、金曜の食事の後にと決めたけど、まさかの前日に駅で春ちゃんにバッタリ!
なんかさっきからかわいいし、勢い込んで言っちゃいそう。
けど、今言ったら雰囲気にのまれて言ったみたいになっちゃわないかな?
いや、そもそもなんだ!
私ってこんなにハッキリしない人間だったのか?
え?あ、気付けば春ちゃんのマンションの前。
じゃあと言いかけたら、春ちゃんからのお茶のお誘い!
いや、今、えー・・・
そんなかわいい顔で誘われたらNOは無いよね。
はい、負けました。
我ながら意志弱!
中に入るとキレイに片付いてる快適空間が。
おじゃまします。
え?ご飯?作ってくれるの?
えー?ありがとう。って良いのかな?
ところで冷蔵庫大きくない?
あ、料理結構するんだね、
そー言えば、前に食材大量に買ってたよね。
あ、副菜とかまとめて作るんだ!すごいね。
すぐお嫁に行けちゃうね。
言ったら真っ赤になって
「もらってくれるんですか?」
そう言って慌てて背を向けてキッチンに立つ春ちゃん。
ってか!!!かわいすぎ!かわいすぎる!!
私でよければ~!
って落ち着こう。一旦落ち着こう!
あーこれは無理かも。告白したい。
何て言えば正解?
って正解なんてないよね。
春ちゃん真面目な子だし、いい加減な気持ちで部屋にあげるような子じゃない。
わかってる。
わかってるのに、うじうじ悩んでダメな大人だ。
深呼吸。
「春ちゃん」
振り向く春ちゃんにまっすぐ向き合って
「私、春ちゃんが好きだよ。ずっと悩んでたの。
年齢差があるから春ちゃんとの未来にはマイナスイメージしか浮かばなくて…、でも春ちゃんはいつもまっすぐに私に気持ちを見せてくれて…。ダメだなぁって思った。だから・・・もしよかったら私と付き合ってもらえませんか?」
私はひと息に告白した。
春ちゃんは目を見開いて、
はい。
と答えた後に子供のように顔をくしゃくしゃにして泣いた。
ダメかと思ってたってそれでも少しでも側にいたいから部屋に誘ったって。
あーもーあーもー私最低。
泣かせちゃったよ。
側に行ってそっと抱きしめたらビクッとした後に抱きついてきた。
私は天井を見上げながら
私の理性、どこまでもつかしら・・・
と考えていた。
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