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金曜日2
柊です。
金曜日、デートの日。
今日、告白予定だったけど昨日しちゃったし、今日は普通にご飯食べて送っていく感じでいいよね。
昨夜は泣かせちゃって、ホント反省。
あ、セク聞くべきかな、けど今日いきなりって思わせちゃうのも、それに春ちゃんがバリタチって事もないよね、多分。
いや、聞くけど今日は聞かなくて良いことだよね。うん、とりあえず仕事の話とか、趣味の話とか・・・
って、久しぶりだな。
なんか、テレる。
そもそも話しあうかな?
いやいや、今更ビビってどうする!私!
電算室のドアが空いた、あ、主任。
「おー、お疲れー。悪いんだけど今日中に後5枚頼めるかな?」
え?後5枚?今日中?
私の固まった態度に主任は
「いや、一部にハッチングいれてくれたらいいだけなんだけど・・・。」
あ、はい。あ、この5枚の8箇所ですね。
了解です。
印刷ですね。
それも了解しました。
「頼むね~。」
主任が出ていくと入れ替わりで佐藤が入ってきた。
ニヤニヤしながら残業か?と聞く。
違います。軽い仕事の追加です。
ってか何?
「社内メールみた?来週の親睦会行くか?」
あー出来れば遠慮したいけど行く予定。
「今日デートだな、緊張してっか?告白するか決めたのか?」
おい、聞きたい本命はそっちか!
軽く睨むと慌てた様子で両手を降参って感じで上げながら
「いや、心配してんだって。元カノと別れてからの久しぶりの展開だしさ。」
佐藤は何だかんだ良い奴だ。
私が女性と付き合ってる事を偶然だったけど、知った時も変わらず接してくれたし、他にもらしたりもしなかった。
感謝してる。
実は元カノとの事でちょっと落ち込んで飲み歩いてる私に付き合ってくれたのも佐藤だった。
「まぁ緊張はしてないよ、告白は昨日した。
OKもらったし。心配してくれてありがとう。」
佐藤は
「お、良かったな。」
嬉しそうに笑ってくれる。良い奴だ。
あ、そうそう、昨日彼女に朝のおはようだけのL◯NEとか、仕事中のL◯NE中止とかやっぱり寂しかった言われたよ。佐藤正解。
そう言うと、どや顔された。なんか腹立つ。だからお返しに
「なんでそんなに気が付くのに恋人いないですかね~」
と、からかうと真顔で
「そーなんだよ、俺もわからん。」
と言って電算室を出ていった。
・・・・・なんかわからんけど、わかった気がするわ。
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