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「春はまだだけど・・・ありがとう」
春の幸せを自分のことのように喜んでくれる千夏にお礼を言いながらも、春到来は否定した。
「写真ないの?」
千夏に聞かれて春はちょっと迷いながら
「う~ん見せてもいいのかな?けど千夏は内緒にしてくれるから大丈夫かな」
そう言って写真を見せてくれた。千夏はウキウキしながらスマホを受けとり写真を見ると大きく目を見張った。
「マジ?めっちゃかっこいい!!ホントに女?!」
春は慌てて千夏の腕を引っ張った!
「声が大きい!」
慌てて口を押さえながらまわりを見回す千夏。
「ごめんごめん、けど会社の人達見当たらないから大丈夫だよ、けどホントごめん。」
春は焦って困った顔をしていたが、ため息をついてスマホを受け取ると諦めてコンビニに入った。
慌てておいかける千夏。
彼女は女性しか愛せず、カミングアウトは限られた人にしかしていないのだ。千夏はその内の一人。
千夏はそこまで気にしなくていいのでは?と思うタイプだったが春はなるべく知られたくないと思っていた。
過去にあまり親しくない者に知られて無駄に広められて以来ナーバスになっていたのだ。
コンビニで春に追いついた千夏が
「こんな言い方おかしいけどかなりイケメンだね(笑)」
春もちょっと笑って
「うん、背もね高いの。昔バスケ部だったんだって」
千夏はメロンパンをつかみながら
「ひょー最高じゃん、けどモテそうだよね。」
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