2章 もう1人の最強。

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「うわお!これが巷で有名な竜のご利益付きフロンタ焼きかぁ!いただきまーす!」  木の皿に盛ったフロンタ焼きにナトリは言うと手を伸ばす。  だがその手は素早くリエーションの軽いチョップで止められる。 「これはトロロ達の分。というかここに帰るまで3つの屋台で食べてきたでしょうに。」  リエーションに注意されたナトリは苦笑いで久しぶりだから食べたくなったんだもんと返す。  なのでザウバーは微笑してから後でちゃんと作ってあげますよとナトリに言ってあげた。  作り終えてから少しして落胆した表情のトロロを先頭に4人が帰ってくる。 「お帰り皆。」 「師匠……すみませんっ。つい自分の防御スキルを過信してしまいました。まさか一斉にユナを狙ってくるとは予想してなく、守ろうと正面から受け止めたのが間違いでした。」  トロロからの説明によると相手は自分らと同じ4人であったが、試合開始と同時に一斉にユナを狙って強襲してきた。  それを見てユナの前に出たトロロが防御系の戦技を使って防ごうとしたが耐えきれず反動で吹き飛んで場外失格となってしまったのである。  結果、ブレディとスンヒュがユナの周りを固めて防衛に回ってしまいじり貧となってしまい最終的にはブレディもスンヒュも場外となりユナが降伏を宣言して敗北したということだった。

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