【幽薬専門 森羅堂2. カリョウビンガの雛】

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祖母の病室には亡骸が横たわっているはずだった。   祖母はヘブライ系統魔女の正当な継承者だった。 しかし孫娘の玲子に魔女の素質が無かったせいで祖母から継承された魔法は限られていた。 高校一年生で天涯孤独になってしまった寂しさと、学ぶべき多くの口伝があったのを悔やむ気持ちが混ざって力が抜け落ちるような感じがした。 「玲子さん。ひとりで大丈夫ですか?」 背後から森羅堂が声をかけてきた。  
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