知らなかったのか、ガチャからは逃げられない。

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 暫くお互いの意見のすり合わせして、互いに納得して俺はデウスの手伝いをしつつ転生をすることを選んだ。 「よし、じゃあこれから君は八歳の子供になるよ! 今までの人生の記憶を保持しつつ、新しい人生の八年間分の記憶も持ったままの転生だから、気楽にね! 赤ちゃんからやり直しじゃないから!」  それはありがたい、わざわざ拾われるまでの時間を体感し続けるのは何かと面倒だった。 「予定としては転生後、さほど時間を開けずにシュミット夫妻が君を迎えに来るから」 「わかった」 「じゃあ良い来世をー」 「なあ、デウス」 「んー?」 「……転生させてくれてありがとな」  普通なら死んでお終いなのに、面白そうな話を持ってきてくれたデウスに感謝する。  だけど照れくさくて後ろを向く。  絶対顔が赤くなってる。 「君の事は何時も見てるからね! プライベートな事以外は!」  なんともがっくり来る言葉を持って送り出した。  まあ……トイレとかの時も見られてるかもって思うのは嫌だから有りがたいセリフだけど。  視界が徐々に白んでいく。  これが転生する感覚か。  ソシャゲと会社に勤めるだけの人生だったけど、今回は存分に楽しませてもらおう。  そんな事を考えながらそっとデウスを窺う。  そこには満面の笑みで送り出す、何とも胡散臭い神様が手を振っていた。
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