宣伝と開店(八歳児編)

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 さらに、期間は基本長期で、一度仕事に出れば次戻ってくるのは来年、下手をするとそれ以降だそうだ。  あまりにも怪しい、未成年の子供……この世界でいうところの十五歳未満ということだ。  十三歳とかであれば、ある程度の力仕事もできるが、当然貧民街には俺と同じくらいの子供、それ以下だっている。  現地に連れていかれて、何をするかわからないというのはいささか……いや、かなり怪しい。  『力仕事でない場合もありますよ』とボンザは付け足したが、ではどんな仕事があるのかとハルト君が問うと『それは顧客次第ですから』とあいまいに濁した。  そして最後に給金はいつ支払われるのかと、確認すると。 『え、そうですね。一度こちらで預かったのちに、王都へ戻ってきた際に支払うということになるでしょう、現地で働く間は雇い主が衣食住を管理しますので、お金は必要ないでしょう?』  ……ありえない。  その間孤児たちは、給金無しで、訳も分からず現地で仕事をする?  いくらこの世界の仕事事情に疎い俺でも、この異常さはわかるぞ。  一年からそれ以上の長い期間、王都から離れて仕事に従事し続けて、戻ってきたときに彼らに換えるべき場所は残っているのか?  たしか、孤児たちも空き家を住処として使っているはずだが、すでにそこには新たな孤児たちが住み着いてるのでは?  そうなったら、いくら金があっても住む家がなければいずれ凍えて死ぬ。  その辺りはどうするのかと聞いたが、ボンザは『あくまで私は仕事をあっせんするまでが仕事ですから』と言い放った。更には『まあ、向こうでの生活が気に入って戻ってこないかもしれませんしね?』ともいう。  それでは給金はどうするのか、こちらで預かっているのだろう。  ハルト君が鋭く指摘すると、小さな舌打ちが聞こえた。 『ええ、もちろんその子たちのもとへ私が責任をもって送り届けます』
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