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「三番目の話を詳しく」
そういうとデウスがニヤッと悪戯好きな顔をする。
「お? やっぱ食いついたねー、やっぱ男の子は冒険とチートが大好きだねー!」
「御託はいいから教えてくれよ」
「おっとそうだった。――こほん、まずは世界の基礎情報を教えるね。転移する世界は『リィンソード』と呼ばれる剣と魔法、あとちょっとだけ機械が発展した世界だよ。基本的な世界観は君の知る異世界と似ていると思ってくれていいよ。当然エルフとかドワーフもいる」
「おお」
思わず前のめりで聞き入ってしまう。
「で、やってほしいというのが君に神威を持って行ってほしいんだ」
「ん? シンイ?」
「そう、所謂神様パワー」
「……なんでそんな事を?」
「いやー話すと長くなるんだけどさー、その世界滅びかけてるんだよねー」
「は!? そんな世界に転生させる気かよ!」
「大丈夫大丈夫! その世界は百年やちょっとで壊れるって事は無いから! 直ちに影響はないって奴だから!」
慌てた様に両手を振って弁明するデウス。
しかしその内容は一切安心できる物ではなかった。
「それいずれは、影響が出るって事じゃねぇか!百年やちょっとって言った!? 割と切羽詰まってねぇか!?」
「そうなんだけど、話は最後まで聞いてからにしてよ」
「む……」
窘められ思わず唸った。
確かに、そんな状態を説明したって事は、それを打破するために俺に何かを頼みたいって事なんだろう。
恐らくだがそれがさっきデウスの言っていた「シンイ」って奴を持っていく事なんだろう。
「おおー、大河って頭いいね!」
「そりゃどうも」
もう心を読まれる事は慣れた。
「うん、大河の考えた通り僕の力の一部を君の魂に同封して異世界に渡ってほしいんだ」
「それだけ?」
「うん、当面はそれだけ。後で追加でお願いするけど最初はそれだけかな?」
「そんなの何でわざわざ頼むんだよ。二番目の選択肢でも無言でくっつけちまえばいいだろ」
「うわー……大河ってえぐい事言うねぇー」
突然デウスが引いた目でこちらを見てきた。
その意味が分からず首を傾げる。
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