三投

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 …そうか。何でこんな事に気付かなかったんだ? 人生やり直す事が出来るのなら今から野球を学んで甲子園を目指せば良いのではないか?  俺はまだ身体は2歳なんだよな? 精神は36歳なんだけどよ。小学生の頃だとは言え野球の経験はあるし、どんな練習が効率良いかもわかっている。幼少期の吸収力はとんでもないからな。  今から野球や勉強をやって行けば、野球は上手くなるし推薦で強豪の高校にも入れるのでは…?  イヤ…推薦なんて甘ったるい事を考えず、自分の行きたい高校に入れるように学力も学んでいた方が得策だろう。そして野球では、今まで俺が見て来た中で誰もやっていなかった事をやろう。  ん? 勉強しなくても俺の脳は学生時代の事をある程度覚えているから…。イヤ、駄目だ。念の為勉強はしておくか。それよりも……  嵐士は頭を捻り、高校生になった時に甲子園で優勝する為の最善の策を考えた。  そして  そうだ、閃いた!  俺は投手(ピッチャー)を目指す。二投流(にとうりゅう)だ! 『投げる打つ』の二刀流では無く、右腕でも左腕でも安定した速球が投げられる二投流。
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