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目が覚めてからいつもの日常とはかけ離れた事ばかりで、嵐士の頭の中は?マークでいっぱいになっていた。
「とりあえず起きるか…」
嵐士は身体に掛けられていた布団を避け、ベッドから降りようとベッドに腰かけた状態で足を床に付けようとした。
「足短ッ!」
しかし、何故か嵐士の足は床に届かなかった。
なんで!? どうして足が床に着かないんだよ!! メチャクチャ短くなってんだけど! …ん? …何だ? この可愛らしいパジャマは?
嵐士は自分が今着ている可愛い絵柄のパジャマを見た後しばらく考え込んだ。
……! もしかして!!
嵐士はベッドから飛び降り、部屋の隅に置いてある姿見鏡の所まで走り出す。そしてその鏡に映った自身の姿を見て全てが確信に変わった。
やっぱりだ……
「俺、子供に戻ってる」
……。
嵐士は静かにゆっくりとそして激しく動揺し出した。
え? エッ!? なんで!? どうしてこんな事に!?
軽くパニックを起こしながら鏡に映る自分の顔を触ったり、夢では無いのか? と自分の頬を抓ったりした。
しかし嵐士に近づいて来たものはしっかりとした痛み。夢から現実へと覚める為の扉では無かった。
畜生! いてぇ!!
…どうやらこれは現実らしい。
「36年分の記憶はそのままに若返った」という事か?
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