4500人が本棚に入れています
本棚に追加
/139ページ
高校時代に同じサッカー部の佳祐は、チームのために身体を張って守る忠実なディフェンダーだった。
ゴールキーパーのくせにすぐカッとなって前に出てしまうおれは、こいつのフォローのおかげで何度助けられたかしれやしない。
確かにバカでお調子者だが、人を陥れておもしろがるような、そういうヤツじゃ決してない。
また、このまま行かずにやり過ごしたら「あれはなんだったんだろう」とずっと謎のままの宙ぶらりんな気持ちだけが残るような気がした。
「……よし、行こう」
おれは決心した。
最初のコメントを投稿しよう!