5人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
「ねぇ、より子先生。先生は何のお花が好き?」
「ヒマワリよ」
「ふ~ん……そうなんだ……………
実はボクも……………………………
……………………ヒマワリなんだ」
そんな露骨に落ち込まないで欲しい……
先生と一緒がそんなに嫌だなんて、先生の方が落ち込みたくなるわ……
「ねぇ、より子先生。先生はどんなお花が好き?」
同じ質問だ!
「せ……先生はチューリップよ」
「ふ~ん……そうなんだ。先生は、嘘つきは泥棒の始まりって言葉知ってるのかなぁ……」
まさや君の事を想って答えを変えたのに、まさか恩を仇で返されるとは……
「ねぇ、より子先生。明日は何曜日?」
「水曜日よ」
「教えてくれてありがとう」
そう!
こうやってチェンジアップのように、たまに普通の質問も挟んでくる配球が、ベテランキャッチャーのようで、より不気味さを増すのだ!
「ねぇ、より子先生。先生は秋場所には復帰出来るの?」
「まさや君。先生はこう見えて関取じゃないのよ」
「フフフッ……より子先生は冗談が上手くなったね」
だから冗談じゃないって言ってんだけど……
まさや君は絶対、幼稚園児じゃないだろ!と言いたくなるような質問しかしてこない……
最初のコメントを投稿しよう!