5人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
其の4
「より子先生、そっちに行っちゃダメだ!そっちにはアーモンドの沼が!……くっ……間に合わなかったか……ムニャムニャムニャ」
まさや君は、何の夢を見ているんだろう?
今はお昼寝の時間。
園児達が、タオルケットをお腹にかけて雑魚寝をしている。
右にまさや君、左にみどりちゃん、そして私の足下には、ゆうき君が寝そべっていた。
毎度の事ながら、まさや君の寝言は尋常じゃない。
寝てるのか起きてるのか分からないほど、はっきりと喋る。
どうやらまさや君の夢の中では、私はアーモンドの沼にはまったらしい……
「大丈夫だよ、より子先生!先生の事はどんな事をしても、このまさやマンが助けるから!……ムニャムニャ」
あら、頼もしいまさやマン。
私のピンチを救ってくれるだなんて。
「さぁ、より子先生!早くこれに掴まるんだ!このうなぎに!」
掴めるか!ヌルヌルじゃ!
頭をはたいてツッコミたかったが、一応寝言という事で、ほっぺをつついてみた。
「流石、ただでは起きないより子先生だね!お口いっぱいにアーモンドを含みながら生還するなんて、見上げた根性だよ!……ムニャムニャ」
私はリスか!
最初のコメントを投稿しよう!