其の4

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其の4

「より子先生、そっちに行っちゃダメだ!そっちにはアーモンドの沼が!……くっ……間に合わなかったか……ムニャムニャムニャ」  まさや君は、何の夢を見ているんだろう?  今はお昼寝の時間。  園児達が、タオルケットをお腹にかけて雑魚寝をしている。  右にまさや君、左にみどりちゃん、そして私の足下には、ゆうき君が寝そべっていた。  毎度の事ながら、まさや君の寝言は尋常じゃない。  寝てるのか起きてるのか分からないほど、はっきりと喋る。  どうやらまさや君の夢の中では、私はアーモンドの沼にはまったらしい…… 「大丈夫だよ、より子先生!先生の事はどんな事をしても、このまさやマンが助けるから!……ムニャムニャ」  あら、頼もしいまさやマン。  私のピンチを救ってくれるだなんて。 「さぁ、より子先生!早くこれに掴まるんだ!この()()()に!」  掴めるか!ヌルヌルじゃ!  頭をはたいてツッコミたかったが、一応寝言という事で、ほっぺをつついてみた。 「流石、ただでは起きないより子先生だね!お口いっぱいにアーモンドを含みながら生還するなんて、見上げた根性だよ!……ムニャムニャ」  私はリスか!     
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