1人が本棚に入れています
本棚に追加
「よし、じゃあこうしよう」
職員のおじさんは、手のひらに拳をポンと叩いた。
「君が部屋を見つけるまで、おじさん家で預かってあげるよ。でも、食事に散歩、犬の世話は全部、君がやるのが条件だ。どうだ?出来るか?」
おじさんは、にこりと笑って言った。
「ありがとうございます!やります。そして早く部屋を見つけます」
僕は何度も何度も、おじさんに頭を下げた。
後で聞いてみると、やっぱりおじさんも犬が大好きなのだ。
それからしばらくして、ペット可の部屋が見つかった。
会社の先輩にカーマインの事を話すと「うんうん。いい話だなあ。俺の知り合いに犬好きの世話人がいるから、聞いてみてやるよ」
という訳で、裏庭が少しある古い文化住宅だけど、格安で借りる事が出来た。
最初のコメントを投稿しよう!