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なんということだろう。
まだ6~7歳くらいの少年と少女達、皆虐待を受けて逃げ場をなくしているのだろうか。
私も徹の浮気で気持ちがまいっていたから、
子供達の気持ちに同調してしまった。
「ねえ、だったらお姉さんのおうちにこない?
何日か泊めてあげるから、その間に児童相談所に行って
安全に暮らせるおうちを探してあげる」
そう言うと子供達の目が輝いた。
そっと手をのばすと、こども達は私の腕にすがりついてきた。
よほど怖い思いをしたのだろうと思うと、
涙が出てきて止まらなくなった。
「私もあなたたちも捨てられたんだね。」
すると子供達は私の頭をなでてくれた。
「おねえさん泣かないで」
「私達がいっしょに」
「こらしめてあげる」
子供達の優しさに私は胸がいっぱいになった。
そうだ、この子達はおなかもすいているだろうから、
家に帰ったら鶏団子鍋を作ってあげよう。
そうして、家族みたいにみんなで鍋をつつくのだ。
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