とおりゃんせ

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異様な光景だった。 狭い室内で子供達が歌い、まわる。 「とおりゃんせとおりゃんせ」 途端、徹はビクッと震えた 「なんだ?今子供の声が聞こえなかったか?」 徹には子供達の姿は見えず、声だけが聞こえているらしかった。 辺りをキョロキョロ見回して、 すっかりおびえきっていた。 (ああ・・・そうなのね) 私はその瞬間理解した (あなたは) 「とおりゃんせとおりゃんせ」 (こどもたちの) 「ここはどこのほそみちじゃ」 (おとうさんだったんだね)
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