ブラザー・コンプレックス

3/3
前へ
/3ページ
次へ
「弟は兄に愛されるものだよ。昔からそう決まってる」 父は僕の頬を激しく打ち、母の泣き声が揺れた頭の奥の方へと遠退いていった。けれどもう、兄は僕を助けられない。 僕も兄を助けられない。 なぜなら僕は兄の弟で、兄は僕の兄だったからだ。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加