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いつもは拷問みたいな快楽を与えてくる指先が、甘く肌を撫でて、蜂蜜に浸すような愛撫で、影志の弱い所を責め立ててくる。
言葉は無くとも澄夜の眼差しは愛おしさを隠す事なく影志へと注がれている。
愛と熱に熟れた目で見つめられながら、奥のしこりを長い指で擦られて、蜜を溢す先端を暖かい掌と親指でぐちゅぐちゅと可愛がられるのは、慣れている行為なのに、初めてみたいに羞恥が込み上げてしまい、顔と声を両腕で隠してしまう。
「影志、影くん、隠さないで、全部見せて、聞かせて欲しい。お願い…」
澄夜の願いに仕方なく両腕を外して頭の横に、降参ポーズで投げ出した。
顔中にキスを降らせ、一ミリも陰ることの無い愛に満ちた瞳を眩しげに細め、
「ありがとう。…きれいだね。影くんはいつだって美しくて眩しくて、触れるのが恐いくらい。こうして、触れてしまえば美しさも眩しさも増して、俺の影くんを愛おしいという思いは狂おしいという気持ちに呑まれそうになる。狂おしい程愛しくて、恋しい。…でも、欲望で壊すんじゃなくて、慈しんで優しく包みたいんだ。あの日の影くんみたいに」
影志の唇に舌を這わせて、軽くリップ音を響かせて口づけ、離れた澄夜は、影志の目にも、とびきり美しく映った。
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