第1章

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「…っ…っと、…もっと…ちゃんとっ…」 強くしごいて、イかせて欲しいと言えなくて枕に顔を埋めて、堪えて震える背を撫でて、白い首筋にキスを落とす。 「この間も、後ろだけでイけたし、今日は女の子に可愛がってもらったみたいだから…もうこっちは触らなくて良いよね?」 澄夜の質問に枕から弾かれたように顔を上げて、少々無理な体勢で振り返って見せた羞恥や焦りや怒りがごちゃ混ぜの表情をしておきながら、泣き出しそうに潤む瞳に、 「嘘だよ。意地悪言ってごめんね」 謝って、過ぎる快楽に耐えるのに噛み締められて赤くなった可哀想な唇を優しく食んだ。 そして、決定的な刺激を待ち望む性器を揉みしだいたり、先端をグリグリと親指で弄ってやり、鈴口を抉るようにしてやる。 「ぁぅうっ…はっっ…」 同時にひとつに繋がった部分を肉壁や前立腺を擦るようにして穿ち、逃すまいとするかのような締め付けを愉しみながら、穿ったペニスをギリギリまで引き摺り出し、また穿つ。 「あっ…ぐ…くっ…ぅ」 喘ぎ声を出すのが嫌で、枕に噛みつきながらまた顔を埋めてしまっているのが気に入らなくて、 「っ…顔を上げて、お前の感じてる声が聞きたいんだ」 と言えば、嫌そうにのろのろと顔を上げる。 強い締め付けのおかげで、澄夜もそろそろ限界だ。 「ふっ…一緒に、いこうか……っ」 性器の先端を強く抉ってやりながら、一際激しく穿つのと同時に、陽治と呼べば、堪え切れない喘ぎ声を上げ、ガクガクと身体を震わせ、中を搾り取るように締め付けて果てた。 澄夜も締め付けに耐える事なく中に放つ。 この身体は己のものだという主張する本能のまま。 「…愛してるよ…陽治」 繋がったまま、イった事による脱力感でぐったりしている身体を背後から抱きしめて、愛を囁けば、 「っ…ろ……呼ぶな…」 と呻いた。 「照れてるの?可愛いね」 今度は身体を反転させて、向き合う形で愛し合う。 夜はまだ始まったばかり。 二人は恋人同士なのだから、何度でも愛し合うのだ。
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