第2章 アンジェリカ

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ペスは忙しくなりました。 アンジェの側をひとときも離れず、だれかが抱き上げようとすると、誤って取り落とさないように注意を与えます。 足元の悪いところでは、赤ちゃんを抱いた者が足を滑らさないように短く吠えました。 マルクとマリーが仕事で忙しい時は、ゆりかごの番をします。 ミルクの匂いのする口元をねらって現れた、猫と見間違えるほど大きな黒ネズミに稲妻のように飛びかかり、鋭い牙と強いあごで退治したこともありました。
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