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「男と女の友情って、随分柄でもない可愛いこと言うんだね、アンタ」
オイラの言葉に、むっつり眼鏡恵の視線が一瞬、ルームミラー越しに向けられた
いやらしいな
チラ見すんじゃねーよ
「友情に男も女もねーだろ」
「誠はその友達の一人か?」
「あいつは鬼畜」
「ハハ! 間違ってはいないが」
笑っては見せたものの、その笑顔は一瞬で消える
「時に危険を共にし信頼し合い成立してる仲」
「・・・・・。」
「言ってる意味が解らない程、鈍感でもないだろ」
さすがだね
今朝のマコトの奇行を、すでに知っての質問ですか、これ
上司であっても友達であっても、いつどうなるかわからない
軽々しく『友達』なんていう言葉を使うな、ってとこか?
「残念ながらオイラには穴が開いてたってだけ。あいつは鬼畜でもアンタの言った通り信頼できる仕事のパートナー。ただそれだけだ」
「・・・噂通り、心配はなさそうだな」
「は?」
女に興味がないから俺に男として期待するな、みたいな
イケメンにありがちな確認かなんかだろうな、これ。
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