議論

1/1
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ

議論

「んん~。朝?まだ吹雪は続いてるのね…。帰れると思っていたのに。」 一瞬だけ影がさすのを振り払って身支度を整える。 「多分、もう全員いるでしょうからロビーに行きましょうか…。」 ゆったりと私はロビーに向かった。 メアリー「おはようございます。皆さん」 エマ「おはよー。メアリーさん遅かったね。」 いつもの陽気な挨拶と裏腹に皆が暗いように見えて不思議に思う。 メアリー「どうされたんです?」 微かな不安が胸にのし掛かる。 アーニー「人狼が出たんだ…。そしてモブ爺が犠牲に。」 メアリー「あのモブ爺さんが死んだ?人狼のせいで…。」 信じたくはない。 でも真実を彼らの重々しい言葉が語っていた。 サンドラ「だから、私たちは人狼を殺さなくちゃならないのよ。」 殺すと言う物騒な言葉が何時までも私の中で反響する。 (人の姿をしているのに、分かるんだろうか? 私たちが殺さなくてはならないなんて恐ろしい。) アーニー「顔色が悪いよ?大丈夫?メアリーさん」 メアリー「ごめんなさいね。ちょっと気分が優れなくて…。」 アーニー「きっと大丈夫だよ。何とかなるって。だからね頑張っていこ?」 (私ったら子供にも慰められるなんて、頑張らないとね。) アーニーの言葉に元気をもらえる。 メアリー「そうね、しっかりしないと、ありがとうアーニー。」 アーニー「いいよー。気にしないで。元気になってくれたらそれで満足だよ!」 はにかむように笑うアーニーの顔がまぶしい。 私の顔にも笑顔が溢れた。 GM「皆様。私GMが処刑及び時間など取り仕切らせていただきます。皆様は話し合いで人狼を見つけてください。 配役は紙でお配りしてますので、紙面で確認してください。 13人です。では議論を開始してください。」 議論が始まる。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!