はじまり

1/1
前へ
/20ページ
次へ

はじまり

メアリー「ああ、寒い。なんで迷ってしまったの。お婆様…。どうしたら」 猛吹雪の中、寒さに震えながら歩く。 すると視界の端に大きな館をぼんやりと確認できた。 メアリー「ああ、よかった。これで何とかできる」 私はドキドキしながら館の戸を叩いた。 モブ爺「おや、遭難ですかな?よろしければ部屋が空いていますが。」 嬉しすぎる提案に、安堵してしまう。 メアリー「今それで、とても困っていたんです。お願いしてもよろしいですか?」 モブ爺「ええ、どうぞ。今案内します」 私を部屋まで案内してくれる。 モブ爺「ここが貴方の部屋になります。ごゆっくり。」 と言ってモブ爺は行ってしまった。 メアリー「ああ、吹雪が止むといいわね。お婆様に会いたい…。」 不安に駆られて頼りそうになる自分の心に苦笑する。 「私ったらダメだわ。いまは自分だけなんだもの。しっかりしないと」 自分に気合いをいれる。 「でも疲れたわ。これも何かの縁だと思えばいいのしら…。」 吹雪の夜。幻想的な風景。 「こんな夜には魔物でも出そうだわ」 怖くなって気を紛らわせるために本を手に取る その本には人狼ゲームと書かれていた。 「人狼が紛れ込んで人間を殺す? でも、一部の人間も対抗のためにカードによって力を持っているか…。」 (今のこの状況みたい) 「怖いわ。カードみたいな物もあるし、私はどうなってしまうの?」 不安、恐怖ともつかない感情が私を支配する。 「いやだわ。やっぱり早めに寝ていればよかった。」 明かりを消して、そのままベットにもぐる (明日は、いい景色が見られますように) 私は目を閉じた。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加