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アンナ「なんで、こんなことになってるのよ!もうマイクが山にいくって言うからこうなったのよ?」
マイク「わかったから、アンナ静かにしてろよ!」
先程から私たちは、こんな口論じみたことをしながら、どこか泊まるところを探していた
アンナ「私、もう寒くて限界よ…歩けない」
私はそこで立ち止まる。
マイク「あと少しだ。歩かないと死ぬ、だから頑張れ。」
言われても足は動かなかった。
アンナ「ごめん、無理」
マイク「仕方ねぇなー」
こちらに戻ってきて私を背負ってくれる
アンナ「ひゃ、ちょっと、いきなり過ぎない?」
あまりにも突然で驚きを隠せなかった。
マイク「それくらい我慢しとけっての。じゃあゆっくりいくからな?」
今度は前ふりをして歩いてくれる
アンナ「ごめんね、手間かけさせちゃった。」
それきり私は言えることもなく、黙った
マイク「気にすんな、俺も悪かった。」
会話は続かなかったが、私にも見えるくらい洋館が近づいてくる。
アンナ「ねぇ、マイク。ここで泊まるの?」
マイク「ああ、そうするしかない。聞いてみるよ。」
そう言って私をゆっくりと地面におろす
アンナ「ありがとマイク、よろしくね」
マイク「ああ、ちょっと待ってろ」
少し笑ってからマイクは館の方へと向かって姿が見えなくなる
アンナ「本当に大丈夫なのかな…怖いよ」
どうしても不安は消えてくれなかった。
マイク「アンナー。大丈夫らしいから来いよ」
遠くからマイクの私を呼ぶ声が聞こえる。
私は怖い気持ちを圧し殺して洋館の方へと走った
マイク「お、来た。遅いぞアンナ。この人は館の主のモブ爺さん、泊めてくれるって話だ」
アンナ「ごめんね遅くて。この度はすみません。よろしくお願いします。」
挨拶をしておく。
モブ爺「大丈夫じゃよ。吹雪の中大変でしたな。遠慮なく泊まっていってください。」
そうそう、
後は噂話じゃがこんな吹雪の夜には人狼が紛れ込んで遭難者を襲うという話じゃ、気をつけてな。」
アンナ「え、人狼?そんな怖いものがいるんですか?帰りたい…」
怖くて今すぐにでも戻りたい。
マイク「人狼ってのは噂話なんだろ?爺さん、驚かせないでくれって」
そう言ってマイクは苦笑いしていた
モブ爺「ついついすまんのう、では部屋は2階じゃよ。」
マイク「ああ、行くぞアンナ」
マイクに促され私は部屋へと向かった
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