第5章:ハーケンクロイツ

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『あっ、普通にできたわ。チャットのグループにも登録してみる。』 『リーダーがharu_haru3_3をグループに招待しました。』またアナウンスが流れたが、IDを「サン・アンダーバー・サン」と読み上げているのがなかなかシュールだ。 『あっ、繋がった。皆さんこんにちは!近衛遥です。よろしくお願いします。』 ボイスチャットからいつものメンバー以外の声を聞いたのは本当に久しぶりだ。ゲーム時代を思い出す。 『どうも、園田です。前にソ連大使館のパーティーでお会いしたことがあったと思うのですが、覚えていますか?』 『もちろん内閣総理大臣とお会いしたことを忘れないですよ。』 『それもそうですね。俺も元の時代で総理大臣に会ってたら忘れないと思います。この度はご婚約おめでとうございます。』 おめでとうとは言ったが、お互いタイムトラベラーと分かっても状況は変わっていないだろうか。 『ありがとうございます。私もこれからは一人で頑張っていた俊輔を支えてていこうと思ってますので、夫婦ともによろしくお願いします。』     
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