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エプロンをつけてキッチンに立ってる後ろ姿……やっぱり良い……!!
包丁を使っている間はじっと我慢して、使い終わったのを確認して後ろから腕を回した。
「動きにくいよ?お腹空いて我慢出来ないの?」
……やっぱり子ども扱いされてる?
もっとドキドキして欲しいのにな……。
「ハチミツ入れるん?」
「うん、隠し味だよ」
「ハチミツ苦手…」
「そうなの?でもカレーに入れたら味は分からないと思うよ?」
よく友達に「蜂谷」のくせに、とからかわれたなぁ…。
ハチミツの容器を開ける時に少し飛んで、ユカの指についた。
俺はその手を取ると、思わずそのまま自分の口に入れた。
「こ…コウくん?」
ユカの顔が少し赤くなる。
口に広がる甘ったるいクセのある味……。
「…あれ、意外と大丈夫かも」
……いや、むしろ……。
ユカがハチミツを鍋に入れてかき混ぜている。
俺はハチミツを指に少し出すと、「ユカ」と声をかけた。
「んっ!?」
振り向いたユカの唇にそれを塗るように押し付けると、垂れてくる前に舐めとった。
「ふ……ぅっ……」
絡み合う舌から広がる甘い蜜。
……うん、やっぱり……
「ユカの蜜やったら美味い」
「もう……火かけたままだと焦げちゃうよ……」
「火止めたらいい?」
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