1 芽衣

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「あーっっっ!! もうっ!兄ちゃんズうるさいっっっ!!!! 奪ってきてもないし、彼氏もできてないっっっ! 紙!返してっっっ!!」 そう言いながら、紙を引ったくる。 カズ兄は、ポンポンとわたしの頭を叩きながら言った。 「じゃあ、可愛い妹に兄ちゃんからアドバイスだ。 どうするか迷ってるなら、取り敢えず返信してみな。 全然気にもならない様な相手から貰ったものだったら、そんなに必死に取り返しにこないからなー。」 ハル兄もポンポンとわたしのあたまを叩く。 「取り敢えず、飯食うぞ。 腹減ってる時に考えたってロクな考え浮かばねーぞ。」 その日の夜。 ない頭を必死で振り絞って、メッセージを送った。 [笹中芽衣です。 今日。好きって言ってくれてありがとう。 あなたの事を、少しずつ教えてくれますか?]
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