決戦の土曜日

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なんだかちょっと不機嫌オーラを醸している直樹サンには関わらない方がいい気がして、昔からあるオーソドックスで保守的なタイプのドーナツに手を伸ばして食べてみた。 うん、美味しい。 ご機嫌にモグモグしていたら、直樹サンと目が合ってしまった。 湯沢っちとの付き合いの長さから、何か意地悪なことを言われてしまうのではないかと心がビクリとして体が勝手に身構えてしまったものの、何も言われないどころか穏やかな微笑みを浮かべられてドキっとしてしまった。 なんだ、この胸のトキメキは。 トキメキではなく、モヤモヤなのかも!!! 湯沢っちにはトキメキを感じなかったけど、直樹サンにはトキメクとか……あんまり深く考えてるとせっかくのドーナツの美味しさがどこかにいっちゃうかもしれないから思考停止しておこうっと。 そして、ふと直樹サンのチョイスしたドーナツを見たら、ドーナツじゃなかったという驚きっ!!! しかも、ケチャップのかかったホットドックとチーズのかかったホットドックって、ウケ狙い? それとも、このホットドックには何かの意味が込められているのかしら? 口ではうまく伝わらない思いをホットドックで伝えて来てるのか? なに? ホットドックでナニを伝えたいの? 長いウインナーはナニを意味してる? もしや……いや、まさか……殿様の象徴!? でも、それを自分で買って自分で食べたら…… 実は俺、オンナだけじゃなくてオトコもイケるクチなんだぜ! みたいな!? ホットドックを眺めていたら、直樹サンのお口にホットドックが運ばれていく。 豪快に大きなお口を開けてからのガブリッ! 「イタッ!」 ついつい、殿様の象徴とホットドックのウインナーをリンクさせてしまってリアクションをしてしまったら、怪訝な顔で見つめられた。 「……なんでもないよ……」 秘儀・誤魔化し笑い! からの 「ちょっと美味しそうに見えただけだよ」 テキトー発言! 「ふーん。ほら、あーん」 嬉しそうに口を開けろと催促されて、素直にお口を開けながら思ったよ。 殿様の象徴を自分の口に咥える図。 あーんとか言われて、お口に咥えるって! エロいっ!!! やってみたいっ!!! こんなに細くて、キレイな見た目だったらいいけど、グロかったらちょっと無理かもー……。
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