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「だって、江口がよくそんな人、見つけてきたって言ったってことは、付き合ってるってウソってことですよねっ!!!」
キリっとした口調と強い目力を発揮するバサバサまつ毛&くっきりアイラインのメグちゃんが強い口調で直樹サンに突っかかっている。
一応、本当に付き合っているとはいうものの、私と直樹サンの関係が偽物だと言われたら
はい、偽物です☆
と、答えられるぐらいに薄い付き合いしかしてないしなぁ……。
ちょっと申し訳なく思う。
「最初は、偽物だったんだけどなぁ」
直樹サンは余裕の表情で笑って、
「メグちゃんが碧ちゃんを呼び出してくれたおかげで、偽物からの本物になれたってことで、俺としては二人に感謝してる」
はい、暴露☆
「ちょっ、碧さん、マジっすか!?」
直樹サンの言葉に反応したのはメグちゃんではなく江口君の方だったりして苦笑い。
「えぇ、まぁ……どういうわけだか、そういうことになっちゃって」
「好きだったんすか?」
「えぇー……別に……」
正直なところ天敵だったのだから、好きかと聞かれたら別にって感じだ。
そして、自分の微妙な答えではメグちゃんを安心させたり納得させることができないじゃないかと遅ればせながら気が付いた。
ヤ・バ・イ!!!
「碧ちゃんの気持ちは後からついてこさせるから大丈夫。俺は碧ちゃんが好きだしね、どんだけそっけなくされたって全然平気」
「マジっすかー! 今の、俺、グッとキタっす!」
江口君よ、私もちょっと直樹サンに惚れそうになった。
キュン死するかと思った。
「俺もメグちゃんにそっけなくされたって全然平気っす! だって大好きだから☆ そうっすよね! 気持ちは後からついてこさせればいいっすよね! まずは、体に俺の愛を覚えさせればいいっす!」
そのセリフ、よくらめぇーーーーーーーーっ!!!
な小説に出て来るよね、体に覚えさせるってやつ。
エロい!
「そうそう、筆舌に尽くしがたい大きな愛は、言葉で言っても伝わらないから体に覚えさせるのがいいかもね」
直樹サン、変態発言。
「ヒツゼツニツクシガタイってどんなガタイですか? もしかして巨根的な感じっすか?」
「……」
さすが、江口君だね☆
「そうじゃないでしょ! 絶倫的な意味だって! 多分」
メグちゃんもおバカさん、確定!
「さすがメグちゃん、あったまいー☆」
最高のバカップル、現る!
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