決戦の土曜日 part2

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「なにやってんの? 誘ってんの?」 背中側から声がして振り返った。 ラグのフサフサの中に直樹サンの縮れ毛がないか四つん這いになって探しながら少々考え事をしていた恰好のまま振り返った。 つまり、直樹サンは私の恰好で誘ってんのって聞いてるわけで…… 惜しいっ!!! 誘ってんの? なんて言葉では生温すぎるっ!!! 突っ込まれたいのかって聞かれたかったっ!!! 四つん這いからペシャンコに潰れてジタバタしてみた。 惜しすぎるっ!!! 私がジタバタしている間に、テーブルの上にお皿が並べられている音がする。 むっくり起き上がって、お手伝いしようと立ち上がったら直樹サンが両手をお尻に持って行き、ア●ルを守っている。 「私、そんなに変態じゃないよ?」 「どの口が言うんだよっ!!!」 「えっ? 上のお口だけど?」 「上のお口って言葉がまず、変態だろ! 上があるなら下もあるってことだろ」 「好きなくせに☆」 「……まーな」 「変態っ!!!」 うん、直樹サンはセーフだとさっき思ったけど、十分な変態だ。 やっぱり、彼氏や恋人と呼べる人はこのぐらいは変態じゃなくっちゃね。 気持ちいいらめぇーーーーーーーーっ!!! のためにも、もう少しSっ気を高めてもらって 料理しながら冷蔵庫からお野菜さんを取り出して らめぇーーーーーーーーっ!!! なプレイになってしまうくらいの変態は許容範囲内よね、うんうん。 「ナスの味噌炒め、私、好き」 「知ってる」 テーブルの上に載ったお皿を見て、呟いた後の直樹サンの言葉に、ストーキング疑惑が再燃。 変態とストーカー、どっちがアウトだろ。 彼氏や恋人がストーカーなのは、セーフか。 私の使用済みパンツを保存袋の中にいれて時々臭いを嗅いだりしていなければセーフだな。 ん? それもけっこう、想像すると興奮するかも。 直樹サンに使用済みのトランクスを頂戴って言ってみるか……。 ナスの味噌炒めを見て、やっぱり思い直す。 トランクスに味噌がついてたら、いやだもんね☆
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