10-2

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どのくらい時間が過ぎたんだろうか。 2人ともあのまま、寄り添ったまま眠ってしまったようで、そのせいか私が目覚めるとともにケイタも起きた。 カーテンさえ閉めずに寝てしまったせいか、陽が射し込み目が覚めた。 「おはよ」 「おはようございます。あのまま寝てたみたいですね」 「うん、そうみたい。泣き疲れたってことかな」 私がふっと笑うと、ケイタも同じように笑った。 良かった、気まずいままは嫌だったから。 「なんかいつもよりお腹空いてる気がする。朝ご飯にしない?」 「一緒に食べていいんですか?」 「うん。食べていって」 「じゃあ、いただきます」 「ちょっと待ってて」 スムーズに進む会話にやっぱり安堵を感じながら、台所へ向かった。
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