ーepisode 01 姫乃恋華ー

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「よし、これで完成!」 そんなこんなであいねぇはあっという間に私の髪をアレンジし終えてしまった。玄関の備え付けの鏡をそっと覗き込むと、ゆったりと一部を編み込み、横で全てまとめた髪形であることがわかった。まだ暑いこの時期には過ごしやすいヘアアレンジだった。 「ありがとう、あいねぇ!」 私が弾けた声でいうと、あいねぇはにこっりと笑った。 「それじゃあ、行ってきます!」 今度こそ、私は家を出た。 外はやはり残暑は厳しく、ツクツクボウシが鳴いていた。
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