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「それは来るべき時が来たときに伝えると言ったのも覚えとるか?それがな、お前の成人の日だ。だから、今日それを伝えるためにお前が成人会から帰ってくるのをまっとった。」
「だのにお前はあんなに飲んで帰ってくるとは想わんくってな。見ろ、お前のせいでじいちゃんこの歳になってこぉんなでかいたんこぶできちまって。恥ずかしくて外歩けんわ。」
話が進むにつれ、じいちゃんは後頭部のたんこぶを撫でながら、やたら嬉しそうににたにたしながら話を続ける。
「大きくなったな、健。」とか挟みながら、俺の袴姿を今一度目に焼き付けるように眺めた。
「お前が勇者の末裔って証明する証拠はな、それ、お前の左目の泣きボクロだ。」
そこまで雰囲気に圧されて黙って頷くだけを繰り返してた俺だったが、その台詞には堪えきれず肩を猫背気味に揺らした。
だって。泣きボクロが証拠って。代々星形の痣を受け継ぐジョースター家じゃあるまいし。
第一泣きボクロつけてる人間なんてこの世に何百、いや、何千人いるよ?
そいつら全員勇者の末裔とかって、いわねえよなじいちゃん。
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