プロローグ

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 一気に駆け出し、地上450メートルに向けて一気に飛び出して行った。  パラシュートなどのようなものは装着していない。パラシュートのような大きな装備をしていれば地上にいるロボットたちに気づかれる可能性がある。かと言って動力エンジンのようなもので空を飛ぼうものならば熱感知に引っかかり、建物に接近する前にバレて、せっかくの陽動作戦が無駄になる。 『地上まで残り400メートル』 「反重力装置起動開始っ!」  音声認識で胸にはめてある小型のリアクターが小さな起動音を立てて緑色に発光し始める。そして、そこから漏れ出た光が徐々に体全身を包み込んでゆく。 『周囲の磁場を固定。進路を予測、最短ルートでの目標地点到達時間、約48秒』 「頼むから早くしてくんないっ!? メーターが残り300メートルって出てるんだけどっ!」  高速で落下して行く中で、この作戦を考えたやつは必ず締め上げると考えていた時、体に浮遊感を覚える。両手を広げなんとか風を味方につけながら体を水平に保とうとし始めた。 『算出完了。ルートを視界に表示完了。ウィングスーツ試験モデルα正常に起動を確認、周囲磁場による固定射出まで残り3、2、1』 「頼むから優しくね?」     
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