第壱話 かつて伝説だった者達

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第壱話 かつて伝説だった者達

多くの雄大なる自然や魔法による幻想的な光景、そして近年では機械化により近未来を思わせる街並みが折り重なるここは「レスシニア」 かつて魔界すら支配した魔女の手により動乱が起き混沌を究めたが一人の勇者に救われ、平和を取り戻した世界。 復興に人々は立ち上がり、文明は以前より比べようもないほど発展した。 12の大国、50を越える都市、国同士の多少のいさかいはあれど、魔法を技術や道具に組み込んだ魔導の一般化の共有、各大国の賢者達からなる政令の働きにより動乱から35年もの間、一度の大戦もなく平和な時をすごしていた。 争いを知らない新しい世代達の間では最早、35年前の動乱はお伽噺のように幻想のものとして風化していった。   そんな中、突如一つの街が消滅する。魔導具により世界中の目に映ったのは燃え盛る街並み、逃げ惑っては惨殺される人々、地獄のような風景。そして圧倒的な力でその光景を創りだしていく一人の少女。 そして彼女は全世界が観ている中、高笑いしながら言い放つ。 「新しい魔王様誕生したから。とりあえず世界征服はじめんね。」 その宣言を皮切りに各地で魔物が復活し、世界は再び動乱の渦に巻き込まれる。     
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