387人が本棚に入れています
本棚に追加
/81ページ
ランバート、チェスター、ハリー、コンラッド、ウェイン、ボリスの六人チームへと別れた。
「なんかあっち、強くない?」
不満だとハリーが文句を言うが、あっちはあっちで「ランバートで二人分ある!」と謎の文句を言い出す。まったく、困ったもんだ。
「はいはい、文句言わずにやるよ! 玉が当たったらロッジの階段で待機。ロッジの中は入らない。いいね!」
「「はーい」」
全員がそれぞれ散って玉を作り、身を隠せる場所を確認する。そして審判役のリカルドがロッジの入口付近で笛を鳴らす。
かくして本気の雪合戦が開始された。
雪玉を幾つか作り、それを持ったまま雪の中を走る。ランバート、チェスター、ウェインの連帯は第二師団仕込み。視線だけで十分なものだ。
「ドゥーガルドとろい!」
「ぬぉ!!」
開始五分でドゥーガルドはハリーからの強烈な一撃を顔面にもらい撃沈したが、それで終わる奴等じゃない。
ドゥーガルドの巨体を跳び箱のように使ったレイバンの高い跳躍から、ハリーめがけて雪玉が飛ぶ。
だが流石雪国育ち。こんな事で負けるハリーではない。素早く避けながらレイバンめがけ雪玉を投げている。
そんなハリーめがけ、横合いから雪玉が飛んで片腕に当たった。
「負けだ、ハリー」
「ゼロス!」
最初のコメントを投稿しよう!