白熱の雪合戦?

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 第二師団連合軍は道中も消費した雪玉を多少補給しながら一定間隔でラウル&チェルルを追いかける。  丁度二人に囲まれたコンラッドとボリスがどうする事も出来ずに沈んだ所だった。 「追い詰めた!」  雪玉が飛び交うが、双方共に物陰に隠れたり身を屈めるなりして避けている。そうして決着がつかないまま、第一ゲームは時間いっぱいとなってしまった。 「一回戦目は、ドロー」  リカルドの言葉に、ふと全員がクリフを探す。彼は本当にその存在を消していたようで誰も気付かなかった。そしてゲーム終了の合図と共に出てきたのだ。 「クリフ、お前何所にいたんだ?」 「えっと、普通にいたよ?」 「普通って……あちこちで雪玉」 「あの、全部避けて……」 「全部避けた!!」  驚愕の言葉に全員が口をあんぐり。その中心でクリフは少し顔を赤くする。 「あの、衛生兵は最後まで生き残る事も仕事だって、エリオット様とオリヴァー様に言われ……毎日エリオット様の剣をひたすら避ける練習と、オリヴァー様の矢を回避する練習をしていましたから……」  後半、声に暗い影と自虐の笑いが含まれ、紅潮していた顔には暗すぎる影が落ちた。  もう、気の毒過ぎて全員何も言えない状態だ。 「それにしても、第二師団三人が固まるとこんなに面倒なのか?」     
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