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ゼロスがうんざりとランバート達を見る。お褒めに上がった三人はそれぞれにニヤリと笑っている。
「当たり前でしょ? 第二は少数精鋭の軽業集団。こんなのはお茶の子さいさいってね!」
「普段から小さな部隊で動く訓練をしているんだ。個人の判断と独断プレイもある程度容認される」
「その分、しくじったら命ないけどな。なんせ訓練の時から助けは来ないと思っておけってのが第二のやり方だし」
これに関しては他の師団は口をあんぐりと開けるしかない。
普通なら集団で動く。誰かが負傷しても他が助ける。
だが第二はそもそもの行動人数が二人、もしくは三人程度だ。状況を見て個人の判断が求められ、個々人の武力では群を抜くのはこのためだ。
陽動、斥候、伏兵、遊撃。どれも隠密行動が求められている。
「その点、第二は暗府にも似てるよね」
「そうだな」
「暗府も個人の判断は大事だし、有事の際には自分の力で切り抜けなきゃならない。正直に言えば、失敗時の生存率が極端に低い所だよ」
ラウルも苦笑するが、これが現実だったりする。そのせいもあって、暗府は万年人員不足だ。
「そう言えば西で戦ってた時も、チェスター結構できてたよな」
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