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白熱の雪合戦?
翌日は昨晩の雪が嘘のように天候がいい。
朝食後、十分な準備運動を終えた面々はロッジから飛び出すように外に出た。
「やっほー!! この雪の深さ、なっつかしい!」
嬉しそうにハリーが新雪に足跡をつけている。その後を、コンラッドが弟を見るような目で見守る。恋人のはずが、いつ見ても困った友人を見る目に見えるのだ。
「信じらんない……あいつ、なんでこれが嬉しいんだ」
レイバンがやっぱり嫌な顔をしている。それでも大人しく外に出ただけいいだろう。
「これから体動かせばあったまるさ」
溜息をつくゼロスもあまり寒さは得意じゃないのだろう。手袋をしているのに手はポケットの中だ。
「チェルル、行こうか」
「だな。それにしても、雪合戦って」
「なーに言ってるのさ。これが案外雪になれるのにいいんだって」
ラウルがチェルルを誘い、ウェインもそれに続いていく。
「なんだか、楽しみだね」
「そうだな」
クリフが控えめに笑って降りて行く。
そして最後に出てきたドゥーガルドが大股に降りようとして……足を滑らせてそのまま階段を尻餅ついて落ちていった。
「ぬあぁ!」
「あーぁ」
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