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青年は大きな声を出して驚きました。
「ひっ! ご、ごめんなさい……」
その大きな声によって、少女は萎縮してしまいます。
「あ、ごめん。そうだよな。道具屋の看板出てたから、ここは道具屋って事だし、薬も試食って訳じゃないよな。ちゃんと払うよ」
「は、はい」
青年は素直に、懐から財布を取り出して、金貨一枚と銀貨二枚を掌に乗せ、少女に手渡しました。
「はいよ」
「ち、丁度ですね。ありがとうございます」
先程は少し驚かせてしまいましたが、青年に悪気は無かった様です。
誤解も解けた後は、少女の好奇心がどんどん膨らんでいきました。
「た、旅人さん。旅人さんは、どこから来たんですか?」
少女は思い切って聞いてみます。
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