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早速ダースは皆を連れて、隠し部屋に赴きます。
扉を開けると、少しカビ臭い匂いが漏れ出します。
「失礼しますよ」
部屋に入ると、そこには椅子に縛られている状態で件の男……グリムが座っていました。
「あぁ……お前等か」
彼の首輪には薄紫色に光る宝石が埋め込まれた鉄製の輪が嵌められていて、少し窮屈そうです。
ダースの糸によって縛られている為か、逃げ出そうという様子はなさそうですが……
「グリムサン、と言いましたか。それでは洗いざらい話していただきましょう」
グリムはそれを聞くと、力無く微笑みました。
「話だァ? 何を聞くっってんだ」
圧倒的に不利な状況にもかかわらず、彼は余裕があるというか、妙に落ち着いているのです。
何かを隠しているのかは分かりませんが、グリムは情報を吐き出す気は無さそうです。
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