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「貴様達は何者だ、何故我々を攻撃する!」
少しの間、男の冷めた瞳と視線が合った。
「ッヘヘ。やるじゃねぇか。肝が冷えたぜ」
「そんな言葉を聞きたいんじゃない! 貴様達は何者だと聞いているんだ!」
人を小莫迦にした様な態度のその男は、不敵に笑った。
「そんなに知りたきゃ冥土の土産に教えてやるよ。俺達は……『蟻塚』ッ!」
──カッッッ!
次の瞬間、男は床に小さな礫を叩きつけた。
礫は炸裂し、まばゆい光を放つ。
僕は目を覆ってしまった。
その一瞬の内に、男の姿は見えなくなった。
おそらくは僕を無視して、他の者達へ襲いかかるつもりなのだろう。
そうなると次は、リリア様が危ない。
僕は急いでリリア様の部屋へと戻った。
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